原油の価格が上昇するとプラごみをリサイクルするコスパも高くなる
プラごみのリサイクルは、埋め立てられてしまうはずのプラスチックを再利用することで、環境に良いというのが大きなメリットです。
そして、それとは別に、原油からプラスチックを作るよりもコストパフォーマンス、コスパが高いということがメリットになる場合があります。
プラごみをリサイクルする際には、使用されているプラスチックの分別をしたり、再利用するための処理を行う工場を用意したりしなければなりません。その費用が、プラスチックを原油から作る費用を下回った場合、コストの面でも、プラごみのリサイクルをするメリットがあると言えます。
プラごみリサイクルの費用が安定している場合、原油の価格が高騰すると、リサイクルのコスパが高くなります。日本でプラスチックの製造に使用している原油は、そのほとんどが中東から輸入されます。そして、その中東の政治や経済などの情勢が原因で、原油の価格が高くなることがあります。
また、アメリカやロシアなどの産油国は、経済的な事情で石油の生産を一時的に止めることは珍しくありません。
さらに、世界的な環境意識の高さで、石油の採掘を止めようとする国は、輸入に頼ろうとする場合もあります。そうすると、中東の原油需要が高まり、価格も上昇します。このように、原油の価格が高くなる要因は数多くあり、市場価格は非常に不安定です。
そこで、安定したコストでプラごみのリサイクルができるようにしておくと、その原油価格の上下に左右されることが少なくなります。
プラごみのリサイクルの種類は非常に多く、そのまま洗浄して原料にすると、衣類やペットボトルなどに作り変えることができます。そして、化学的な手を加えると、プラスチックの中に含まれる薬品を取り出したり、燃料として使用したりすることが可能です。
つまり、プラごみはプラスチック以外の原料や、燃料としても原油の代わりを担えるというわけです。したがって、コスパの高いプラごみのリサイクルは、幅広い分野のコストを抑えられる可能性があります。